
こんにちは!
ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者の田中孝子です。
来月9/5のぼんぐうサロンコンサート「古楽器の聴き比べ 第2回 弦楽器」では、
ヴァイオリン属3本とヴィオール属1本を用いて、1600年から1750年までの作品を演奏します。
ところで、2本のヴァイオリン、チェロ、バスガンバの計4本の楽器を用いて合奏する時、ガンバはどこのパートを弾くのが妥当と思いますか?
7弦だと一番低い音が出るから一番下のパート!?
それとも、そこそこ高い音も出そうなので下から二番目のパート!?
音域的には上記のうちの二者択一ですが、
今回は楽器の名にちなんで、ガンバがヴィオラパート、下から二番目を担当することにしました。
というのも、
J.J.ルソーの<音楽事典 Dictionnaire de musique (1768) >によれば、
<ヴィオラの項>
カント:
「カント」は、フランスで楽器による充填声部に与えられた名前であり、イタリアでは「ヴィオラ」と呼ばれている。今はこの声部の名前が、それを担う楽器の名前となっている。
QUINTE, est aussi le nom qu’on donne en France a cette Partie instrumentale de remplissage qu’en Italie on appelle Viola. Le nom de cette Partie a passé à l’instrument qui la joue.
<ヴィオールの項>
ヴィオール:
(…)ヴィオールは、ソプラノとバスをつなぎ、和声的に充填するのに用いられる。両者の間は空虚だからである。これがヴィオールが和音のために必要不可欠な理由である。
VIOLE… La Viole sert à lier les Dessus aux Basses, & à remplir , d’une manière harmonieuse , le trop grand vide qui resterait entre deux. C’est pourquoi la viole est toujours nécessaire pour l’Accord du tout…
と説明されており、両楽器には共通の役割があることがわかります。
もしかすると、一定の時代の多声部で書かれた弦楽合奏の場合、充填声部を担える楽器であれば、中音域を弾くのはヴァイオリン属でもヴィオール属でも、そこにその音があれば何でもよかったのかもしれません。
今回の演奏会では、カルテット、トリオ、デュエットの編成による演奏だけでなく、弦楽器クイズなどのお楽しみ企画も準備しております。
ガット弦の色とりどりな音色を、是非聴き比べにいらしてください!
演奏者一同、心よりお待ち申し上げております。
田中 孝子

