今年最後のぼんぐうサロンコンサートは“ルイ14世の宮廷音楽家たち”です。
同僚をコンセプトに始まり、ルイ14世の宮廷音楽家たちに焦点を当てようということにしましたが、そこから少し幅を広げて15世の時代の作曲家までを取り上げています。
短いですが、今回取り上げている作曲家たちを紹介したいと思います。
ブルボン朝の歴史の中でも絶対王政を築き上げたルイ14世はバレエをこよなく愛し、14歳の頃に出会ったイタリア出身のJ.B.リュリを大層気に入り、お抱えにすることによって、宮廷音楽は非常に充実したものになっていきました。
ルイ14世はギターも好んで演奏していたそうで、今回演奏するR.ドヴィゼーは晩年王のギター教師という役職を与えられ王にギターレッスンをしていたのです。
M.ランベールはフランス上流階級の間で非常に流行った世俗歌曲「エール・ド・クール」の作曲家として名を馳せました。リュリが音楽監督を務める宮廷音楽隊の音楽長も務めています。ランベールの娘はリュリと結婚し、その際には王が契約書にサインをするなど密接な関係にあったことが伺えます。
音楽一家として知られているクープラン家の中でも特に有名なフランソワ・クープランは1693年にルイ14世によって王国のオルガニストに任命されました。今回は彼の美しい小品をお聴きいただけるかと思います。
1679年に宮廷ヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)奏者に任命されたM.マレは、リュリの死に際して曲を献げており、かつて教えを乞うた師が亡くなった事への深い悲しみに溢れた曲となっています。
フルート史を語る上で欠かすことの出来ない人物であるJ.M.オットテール、そして鍵盤奏者として活躍した後、フレンチオペラの分野でも重要な作品を残したJ.Ph.ラモー、この二人はルイ15世の統治時代に宮廷音楽家として仕えています。
さらに詳しいお話はぼんぐうサロンでお話ししたいと思いますので、皆様ぜひお越し頂ければ幸いです。
松本 富有樹