演奏会に向けての準備、何するの?【松隈 聡子】

12/16のぼんぐうサロンコンサート vol.17はいよいよ明日となりました。

「KEEP or CHANGE -時代の変遷を生きた作曲家たち」と銘打ち、様々な作曲家の作品を演奏します。私が演奏するのはラモー、J.S.バッハ、ミューテル、マティエカの作品で、時代もピッチも国も様々。
そんな時、演奏会に向けて曲の練習をするのは当然なのですが、他にどんな準備をするの?と聞かれてはいないですが答えてみたいと思います。

準備の方法は人それぞれで、私も他のプロの皆さんがどのようにされるかはいつも関心があります。今回はあくまで私の場合、それも毎回同じではないので今回の演奏会の場合ということで。
大きく分けて、弾いて練習する以外に三つのアプローチをしていました。

一つ目は、実際に演奏会に足を運んで聴くことや、自分が出演した演奏会で心を動かされた瞬間などを思い出すことです。
これは自分の演奏会のためにやっているわけではないですが、やはり実際に触れた音楽から得るインスピレーションは大きく影響するなと思います。
具体的には、10月 福岡古楽音楽祭での演奏会、その後の太田さんの演奏会、11月 東京でのエクスノーヴォのストラデッラの演奏会、西宮でのアントネッロのメサイア公演、12月の古橋先生率いるプログレッシブ・バロックなどなど、様々な演奏会で色々な刺激、感動を得ました。自分でも少しでもその領域に近づけるよう演奏できたらと思っています。写真は、11月の兵庫県立芸術文化センターの様子です。

二つ目は、曲に関連する本を読むことです。最近古本で購入した(新品は手に入らず)、「バロックの社会と音楽」。今回演奏する曲の時代だけではなく、もっと前の時代から当時の世相を深掘りされているのですが、大変興味深く、当時の音楽をより身近に感じるためには必須だなと感じます。本番までに読み終わるかは未定ですが…

三つ目は、自分が家で練習する時にスマホで録音しておいて、運転中などに流しながら聴くというものです。とても快適とは言いがたいドライブになりますが、色々と反省ができて良いです。

本番はいよいよ明日、ぎりぎりのタイミングでの更新となりましたが、師走のお忙しい中お越しいただける皆さまに楽しんでいただけるよう、心を込めて演奏したいと思います。

それでは最終リハーサルに行ってきます!

関連記事

古楽情報カテゴリ

言語を選択