地中海に浮かぶサルディーニャ島レポ 前編 【中川 詩歩】

暑中見舞い申し上げます。
厳しい暑さの中、パリのオリンピックでも熱い戦いが繰り広げられていますね。

そんな人の多い時期を避けて、6月頭に地中海に浮かぶ島、
イタリア領土のサルデーニャ島へ行って来ました。
今回はその時に出会った印象に残った場所をご覧いただきたいと思います。

サルデーニャ島は美しい海は勿論のこと古い文明の跡が多く残る島です。
紀元前15世紀頃に建てられたヌラーゲという石積みの遺跡は7000ほど島中に残っています。


また別の遺跡ですが、当時はこのような感じだったようです。
青銅器時代から鉄器時代まで使用されていたそうです。(ヌラーゲ文明)

次にモンテプラマの巨人。2~2.5mもの大きな彫像です。紀元前13世紀~紀元前9世紀の間のものです。

ここはサンタ・クリスティーナの聖なる井戸。紀元前13世紀ごろ水に関する崇拝がおこなわれていた遺跡で、この三角の穴にある階段を降りると深さ50センチほどの泉があります。春分と秋分の日には太陽が泉の底を照らします。とても神秘的で印象的な場所でした。

上空から見た形。

この笛はラウネッダスと言う笛で、地中海域で最も古い多声楽器です。紀元前8世紀にはすでに伝統舞踏の伴奏のために使われていたそうです。現在では島南部の人里離れた地域にしか残っていないそうです。


本当はサルデーニャ特有の『テノーレス』と呼ばれる古代から歌われてきた伝統的な男性アカペラ歌唱があるのですが、今回はそれには出会えませんでした。残念。ユネスコ世界遺産にも登録されています。

前編はここまで。後編もどうぞお楽しみに!

私は今、ヘンデルのオペラ『リナルド』の稽古中です。士気を上げるべくイタリア語を浴びに行ってまいりました。オペラ『リナルド』ぜひお越し下さいませ!

                               中川詩歩

 

 

 

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